ガミースマイル
インビザラインによるガミースマイルの治療方法
ガミースマイルの治療方法は、原因によって方法が異なります。
インビザラインでの治療が可能なのは、歯並びが原因の場合。歯が出ていることでガミースマイルになっているようなら、インビザラインで歯並びを矯正することで歯茎が見えにくくなります。
インビザライン以外での治療が行われるのは、歯並び以外が原因となっている場合です。歯茎や歯の生え方に問題がある場合は、歯茎を切除することで見える歯茎のラインを上げていく治療法。上唇の筋肉に問題がある場合は、該当部分の筋肉を弛緩させるボトックス注射。上顎の筋肉に問題がある場合は、外科手術によって骨を切除していく手術を施していきます。
ガミースマイルの症状
ガミースマイルとは、口を開けて笑ったときに上の歯と歯茎が見える範囲が広く、目立ってしまうことをいいます。ガミーとは英語でGum=歯茎の意味。笑肉歯、ハイリップとも呼ばれます。出っ歯(上顎前突症)の人に多い傾向にあり、主に笑ったときに歯茎が4mm以上見えているとガミースマイルに該当します。
ガミースマイルの程度にもいくつかあります。
笑顔になったときの歯茎の割合が、軽度なものは歯の長さに比べて歯茎の割合が25%以内、中度なものは歯の長さに比べて歯茎の割合が25~50%程度、高度なものは歯の長さに比べて歯茎の割合が50~100%程度。そして、重症になると100%以上になります。
ガミースマイルによる日常生活での不都合は?
八重歯や過剰歯とは違い、歯磨きがしづらい、口臭の原因になるといったトラブルはありませんが、見た目に悩む人が多いようです。「歯茎が気になって人前で思いっきり笑うことができない」「笑うときに口元を隠してしまう」というように、強いコンプレックスになることも。
人前に出て活躍する芸能人の中にもガミースマイルの人はいます。女優やタレント、女性お笑い芸人にもいて、魅力が半減するどころか笑顔が印象的と親しまれている人も多くいます。
しかし、自分が気にしていることを、他人が何気なく言った言葉によって傷ついてしまい、心に残ってしまうこともありますよね。あなただけでなく「自分に自信がもてるようになりたい」「歯茎を気にせずに思い切り笑いたい」、そんな女性は大勢います。
ガミースマイルの原因
さまざまな原因が考えられますが、例えば以下のことが考えられます。
- 母親または父親からの遺伝
- 出っ歯気味で骨格が前に出ている
- 唇の筋肉が発達していて上に上がりすぎる
- 歯茎が発達していて歯に覆いかぶさっている
ガミースマイルの原因は大きく分けて3つ考えられます。
1つ目は、上あごの骨格。口の周りの骨が前へ出っ張っていると、歯茎も長くなる傾向にあります。歯並びも重要です。歯が下のほうに生えてしまうと歯茎が長くなり、歯茎も見えやすくなります。
2つ目は、唇の形。上唇の縦の幅が狭く、薄いと歯茎が見えやすくなります。通常歯を出したとき、歯茎は唇で隠れますが、薄い唇では歯茎が露出していまいます。また、上唇を持ちあげるときに使う筋肉に問題がある場合も。上唇を上げる筋肉が発達しすぎると唇が上に上がりすぎてしまい、歯茎が見えてしまうのです。
3つ目は、歯茎が発達している場合。歯茎が歯に覆いかぶさっていて歯が短く見える人は、笑うと歯茎が見えやすくなります。
ガミースマイルを放置するリスク
口腔内が乾く
ガミースマイルを放置すると、口の中が乾燥しやすくなります。これは、歯茎が大きく露出することで口が閉じにくくなり、唾液が乾きやすくなるためです。
唾液は口腔内の健康維持に欠かせない役割を果たしており、抗菌作用や粘膜保護、消化の助けなどの機能を持っています。口の中が外気にさらされることで唾液が乾き、歯茎が乾燥すると、炎症につながることもあります。風邪などのウイルスから守る力も弱まるため、体調にも影響するでしょう。
虫歯・歯周病のリスク
ガミースマイルが原因で歯茎が露出している場合、唾液による保護が難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。これにより、歯茎の腫れや出血、さらには歯周組織の破壊が進むことにもなります。歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けてしまい、最終的には歯が失われる危険性もあります。
歯茎の健康は口腔全体の健康に直結しているため、ガミースマイルが原因で歯茎の健康が損なわれてしまう可能性も無視できません。
口臭
ガミースマイルを放置すると、口の中の乾燥により、口臭の原因が増える可能性があります。唾液が乾くことで自浄作用が弱まると、口臭の元となる食べかす・細菌・舌苔といわれる舌の汚れがたまりやすくなり、口臭の原因になります。さらに、乾燥は歯周病菌が活発しやすくなるため、よりきつい口臭になるおそれもあります。
口の中の乾燥は様々な悪影響があるため、乾燥を引き起こす状態になっているガミースマイルには要注意です。
ガミースマイルを治療するとこんなにいいコトが!
- 歯茎を気にせず思い切り笑える
- 気持ちが明るくなれる
ガミースマイルの人は、歯茎にコンプレックスを抱いている人が多くいます。思い切り笑いたいのに、口元を手で隠してしまう、歯茎が乾いて唇が張り付いてしまう、そんな悩みも治療で解決できます。
原因によって治療方法が異なるので、まずは歯科医師に相談するといいでしょう。
インビザラインで治せるガミースマイル
できる症例
ガミースマイルの原因が、上の前歯が下の前歯に大きく覆いかぶさっているような状態(過蓋咬合)や、軽度の出っ歯などの歯列不正の場合、インビザラインによる治療が可能です。
また、インビザラインのアンカースクリューを併用することで、より柔軟性の高い治療が期待できます。アンカースクリューとは歯茎にネジを埋め込み、矯正装置を動かす支点とする方法です。アンカースクリューとインビザラインをゴムでつなげることで、前歯を歯ぐきの方向に押し込むといったことも可能になります。
症状の度合いによるため、一度医師へ相談することをおすすめします。
できない症例
骨格的な問題や唇の筋肉が原因の場合、インビザラインだけでは治療が難しいことがあります。例えば、上顎骨が縦に長い場合や上唇が過剰に引き上げられる場合、外科的治療やボトックス注射といった方法が合っていることもあります。治療の選択肢を広げるためにも、医師との相談が欠かせません。
インビザラインの治療期間
インビザラインの治療期間は、通常12~24か月が目安です。これは、歯の移動速度や患者の協力度によって変動します。装着時間を守らない場合や治療計画にズレが生じた場合は、期間が延長する可能性があります。
ガミースマイルは原因もさまざまで個人の状態によるため、インビザラインによる治療期間は医師の判断を仰ぎましょう。
インビザラインでガミースマイルを治療する注意点
ほぼ1日装着が必要
インビザラインの治療効果を最大限に引き出すためには、1日20~22時間の装着が求められます。装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず、治療が遅れるおそれがあります。自身の生活スタイルに合わせた装着習慣を癖づけることが重要です。
対応できない症例がある
インビザラインは万能ではありません。骨格の問題や唇の動きに起因するガミースマイルでは、外科的手術や補助的治療が必要となる場合があります。歯科医師との相談で、自分の症例に最も適していると思われる治療法を選択することが重要です。
定期検診に行く
治療計画通りに進めるためには、定期的に歯科医院を訪れることが必要です。定期検診では、マウスピースのフィット状況や歯の移動を確認し、治療計画の調整を行います。この段階を怠ると、治療が遅れたり、計画が崩れるおそれがあります。
経験豊富な歯科医院を選ぶ
ガミースマイルの治療には、経験と技術が求められます。インビザラインの症例数が豊富で、ガミースマイルの治療実績がある歯科医院を選ぶことで、これまでの症例を参考に治療を進められるでしょう。医院選びは、治療結果に直結する重要なポイントです。
まとめ
ガミースマイルは、原因によってはインビザラインで治療可能な場合があります。ただし、骨格的な問題が絡む場合は、他の治療法との併用が必要になることもあります。治療を開始する前に、医師による診断とカウンセリングを受け、自分に合った治療計画を立てることが大切です。
また、インビザライン治療では装着時間や保定期間を守ることが成功のカギとなります。インビザラインの詳しい情報や疑問点については、以下のリンクから確認してください。
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